1988年。障がい児をもつ親数名で始めた「たんぽぽの会」が、始まりでした。

 指導をしてくださった先生のもとで、親同士が子育ての悩み等を話していく中、我が子の将来についての不安、「高校までは毎日通える場がある。けれど、養護学校を卒業したらどうなるのだろう。在宅にだけはしたくない。住み慣れた地域の中で安心して通える場所、豊かな生活を送れる場所が必要」だと、考えるようになりました。

 残念ながら、当時の稲沢市には、重度の障がいをもつ人が通える場所はありませんでした。他の市町村の先輩お母さんの話を聞き、「無ければ、自分たちで作るしかない」と、作業所開設に向けての運動を始めました。

 運動を進めていく中で、多々のつまづき、失敗、挫折に直面してきましたが、立ち向かってこられたのは、我が子のために同じ思いを持つ仲間たちと、私たちの活動を理解して協力してくださった、たくさんの方たちのおかげだと心より感謝しております。

 無認可で始めた、『療育作業所たんぽぽハウス』は、『地域活動支援センターたんぽぽハウス』を経て、平成23年4月1日より『指定障害福祉サービス事業たんぽぽ』として、新しいスタートを切りました。

 そして、平成 26年1月には社会福祉法人の認証を得ることができました。

 私たちの今後に向けて、今一度初心に帰るためにも「ひとりひとりが主役」のスローガンのもと、私たちがめざす障害者福祉の実現に向けて地道な歩みを続けていきたいと思います。

 引き続き、皆様のご支援をお願いたします。

平成26年6月
社会福祉法人たんぽぽハウス
理事長  加賀 俊子